不動産下落のスパイラル
2022年06月23日
下落し始めた物件を売却するのは、並大抵のことでありません。
それまで引っ張りだこだった物件でさえ、突如、買おうとしている人が
手を引き始めてしまうのです。
「もっと待てば、もっと安くて良い物件が手に入る」という、まさに買手市場です。
売主が多少値段を下げても売れない状況になっていました。
これは淡路島に限らず、東京の一等地・銀座から、地方都市に至るまで共通の事態でした。
弊社は淡路島の将来を見越して、保養所や分譲住宅を建てるために
所有していたので、売却は一切考えてはいませんでした。
しかし大きな誤算だったのは、目白押しだったはずの数々のプロジェクトが
バブル経済の崩壊と相まって、見直しや中止に追い込まれてしまったことでした。
日本経済自体が急速な不景気に見舞われた影響を受けて
地元自治体の開発計画も大幅に縮小になってしまったのです。
弊社の所有物件の一つは、港に近い海の見える風光明媚な場所でした。
将来、ここが町の中心地の一角になるはずでした。
しかし、プロジェクトの大幅な見直し・中止が相次ぎ
当初の計画は全く白紙に近い状態になってしまいました。