借家期間100年の一軒家トラブル
2022年09月30日
長年値上げせずにきたのに・・・
京都のとある一軒家のお話です。
家主様から借主と揉めていると相談がありました。
《物件の現状》
・京都駅から10分あまりの好立地
・一軒家(平屋)で敷地は約30坪
・家賃は月額3万円
・築100年を超えており建物の老朽化が激しい
(震度5強以上の地震が来ると倒壊の危険性を感じる物件)
借主は先祖代々、なんと100年以上ここを借りているとのことです。
家賃は月額3万円のままで数十年の間、値上げしていません。
京都駅から10分少々の立地で、この条件はあまりに魅力的でしょう。
しかも古いとはいえ、一軒家でこの家賃は信じられません。
周辺の不動産が軒並み高騰している中
「何故こんなに安い家賃で今まで貸していたのか・・」
と思わずにはいられませんでした。
さて問題は、家の維持管理を入居者負担にしていたことです。
雨漏りの際の屋根の修理から、すべて補修は借主負担としていました。
本来は家主負担とすべきところです。
しかも家主と借主の間では賃貸契約書もなく、先祖代々この慣習が続いてきました。
(古い借家では、このように賃貸契約書すらないというケースが見受けられます)
案の定ある日、借主から申し出がありました。
「家主負担で家の補修をやってくれないのはおかしい。
家の老朽化がひどいので何とかしてほしい。
家賃を今の半分の1万5千円にしてくれ」という内容でした。
家主様としては好立地な場所で相場よりも安い家賃を長年値上げしないできたのに
この借主からのひどい要求に腹を立て、弊社に相談に来られたのでした。
⇒次号へ続く