(1)10年後の大阪の不動産市況は?
2024年11月26日
バブル経済崩壊後の玉造周辺の不動産市場の低迷
今回のブログは、バブル崩壊後から今日に至るまでの弊社のある玉造周辺部を含め
中央区(玉造、森ノ宮エリア)天王寺区(玉造、鶴橋、上本町エリア)の
町並みの移り変わりとともに不動産市況を中心に語っていきます。
平成2年のバブル崩壊以降、日本の不動産価格は長期にわたり下落し、低迷が続いていました。
大阪市内も例外ではなく、弊社のある玉造周辺(中央区、天王寺区、東成区)も
以前の活気は鳴りを潜め、今後は少子高齢化、人口減少とともにこの傾向は
ずっと続くのだろうなあと思っておりました。
若いカップルが結婚された後、自然豊かで賃料も大阪市内より安い郊外での
ライフスタイルを選ぶ方が多く、その一方で大阪市内での定住を希望される方は
どんどん減少していきました。
そこで、大阪市は市内在住する新婚世帯に家賃補助として月3万円、
マンション購入者には、借り入れ利息を補助する制度を創設し、
なんとか新婚夫婦を大阪市内にとどめさせることに尽力しておりました。
バブル期は、住居系地区で坪単価が平均で900万円、
幹線道路に面した商業系地区では、坪単価1500万円近かった地価も
下落一途で5分の1から8分の1近くまで下落しておりました。
しかし、このような状況の中で時代が少しずつ変化していくのを感じました。
20年前あたりからでしょうか。
若い子育て共働き夫婦は、郊外に住むよりも大阪市内の交通の便利なところに住んで
お互いに職場までの通勤時間を短縮しようという方が増えてきました。
これに伴い、保育所や学童保育は不十分ではありましたが徐々に整備されてきました。
そんな中、人気校区ということもあってこの地域を選ばれる方が少しずつ増えてきたように思います。
また、世の中の高齢化の進行とともに、ご高齢の方は病院や介護施設への利便性から
大阪市の中心部に住む傾向が出てきました。
単身の方は、部屋は狭くても職場やアルバイト先の近い交通の利便性の良い市内を選ぶ傾向は
以前よりありましたが、この傾向がより鮮明に出てきました。
それとともに投資家や家主さんの相続対策として、市内にワンルームマンションが
次々と建てられ始めました。
こうした賃貸市場が少しずつ活性化されてきた中、今まで横ばいまたは
下落傾向だった不動産価格に上昇の兆しが見え始めます。
今から7年前あたりからです。
私はこの動きの背景には、長年にわたる政府の低金利政策が影響し
ローン利用が促進されたことで、不動産市場が再び活性化したのだと感じていました。
とは言え、金利が上昇すれば人口減少の影響もあり
いずれ価格は再び下がるだろうと予測していました。
(1)10年後の大阪の不動産市況は? … 続く